白インクと黒インクのペンを使用したイラストの8枚目です。
今回はペンと紙、どちらも変更しました。
ペンを変更した理由ですが、前回描いたイラストで気になる点があったからです。
以下は前回のイラストの一部を拡大したものですが、黒の点が滲んでいることがわかると思います。
白インクのペンは基本的に顔料インクなのですが、このインクとエナージェルのような黒の染料インクを重ねて塗ると、染料が顔料に浸透して滲んでしまうようです。他のペンもいろいろ試したのですが、染料インクを使用しているペンはどれも同じような結果になってしまいます。厄介なことに時間が経過するにつれて徐々に浸透していきますので、描いた直後としばらく時間が経過した後で、イラストが変化してしまいます。
一方、黒インクの方を顔料インクにすると、重ね塗りをしている内に先に塗ったインクが溶け出してしまい、インクが混ざってしまうという問題が発生します。
これには困ったのですが、とりあえずいろいろなペンを試したところユニボールエアのインクは白インクと混ざりにくいことが判明しました。さすがに全く溶けないということはないのですが、非常に混ざりにくいので今回のイラストで使用してみました。
白インクのペンもいろいろ試したのですが、そもそもイラスト向けのペンがあまりありません。少ない選択肢の中から、今回は水性マーカーのジュースペイントを使用しました。
このペンですが、白インクのボールペンより厚塗りし易いのがメリットです。ボールペンは厚塗りしようとすると先に塗って乾いたインクが剥がれてしまい厚塗りできないということが良くあります。
今まで使用してきたユニボールシグノACホワイトより筆跡は太いのですが、ペンを立てて筆圧を弱めにすれば細い線も描けますので、今回はこのジュースペイントを使用してみました。
紙の方ですが、今まで使用していたクラフト紙はインクの水分で波打ってしまうという問題がありましたので、かなり厚手のクラフト紙(紙厚0.33mm)に変更しました。今回試した限りでは波打つ心配はなさそうです。
さて、今回描いた鴨のイラストについてです。
羽根の先端と首のあたりが白い鳥ですので、白と黒のインクを使用したイラスト向きだと思い題材にしてみました。また水面の表現にも挑戦してみたいという思いもあります。その水面ですが、鴨が泳いでいる上に川が浅いので、かなり複雑に波打っています。この再現は難しいですね。
ペン:三菱鉛筆 ユニボール エア 0.5mm 黒
PILOT ジュースペイント パステルカラー 極細 ホワイト
紙:TCATEC クラフトペーパー A4 0.33mm