2016年11月29日火曜日

おすすめ絵本 アンジェロ

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¥1,512から
(2016/11/29 14:11時点)

タイトル: アンジェロ
作: デビッド・マコーレイ
訳: 千葉茂樹

壁ぬり職人の老人アンジェロとハトの交流を描いた絵本です。

古い教会の壁を塗り替えているときに、アンジェロは弱ったハトを見つけます。最初は仕方なしにハトの手当てをしていたアンジェロですが…、というストーリーです。

絵はどちらかといえばリアルなタッチですが、コミカルに誇張されているシーンもあります。また凝ったアングルの絵もあり、画力・構成共にすばらしいと思います。これらのイラストでアンジェロとハトの交流を見事に描いています。
そして何と言ってもこの絵本の山場は最後のページです。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、とても余韻の残るラストシーンです。

子供よりもむしろ大人の方が楽しめる絵本かもしれません。



2016年11月15日火曜日

おすすめ絵本 おねえちゃんは、どこ?

中古価格
¥985から
(2016/11/15 16:25時点)

タイトル: おねえちゃんは、どこ?
作: スヴェン・ノルドクヴィスト
訳: 石井登志子

スウェーデンのアウグスト賞という文学賞を受賞した絵本です。

遊ぼうと思っていた姉が見当たらないので、おじいちゃんと気球に乗って姉を探しに行くネズミの話です。

この絵本の最大の特徴は、緻密に描かれた幻想的なイラストです。象のような顔をしたテントウムシ、巨人、ホルンがなっている草等、不思議な生物・不思議な風景が描かれています。そしてその絵の中に主人公が探している姉がどこかに小さく描かれています。絵の中からその姉を探し出す楽しみもあります。姉の目印は黄色い毛と赤いパンツです。頑張って探しましょう。

かなり大型の絵本ですが、緻密に細かく不思議な世界が描かれていますので隅から隅まで見て楽しめます。
本の制作に一年半かかったとのことですが、この絵の細かさをみれば納得です。

現在この本も絶版のようです。
意外と絶版になっている絵本が多くて残念です。



2016年11月8日火曜日

おすすめ絵本 えかきうたのほん

中古価格
¥60から
(2016/11/8 15:51時点)

タイトル: えかきうたのほん
文: 中村柾子・西巻茅子
絵: 西巻茅子

クレヨンで絵描き歌を歌いながら描いた絵が、実体化して動き出すという内容の絵本です。
絵が実体化して動き出すという意外性、そして最後に判明する絵の正体等、驚きのある面白い絵本です。
途中に挟まれる絵描き歌が良いアクセントになっています。

絵はクレヨンで子供が描いたようなタッチで、絵本の雰囲気にとても合っています。

この絵本ですが、現在ネットの書店では中古品しか見当たりません。出版社の福音館書店のホームページで検索してもこの本が見つからないので、絶版になっているのかもしれません。
名作なので再販して欲しいところです。



2016年11月2日水曜日

絵本の電子書籍は少ない?


Kindleストアを眺めていると電子書籍の絵本が少ないと感じます。
そこで実際どのくらい電子書籍の絵本があるのかAmazonで調べてみました。

カテゴリ 本:絵本・児童書:絵本 で調べると 73925冊。
カテゴリ Kindle本:絵本・児童書:絵本 で調べると 976冊。
電子書籍化されている、もしくは電子書籍版しかない絵本は976/73925= 1.32%です。
やはり少ないですね。

参考までに他のカテゴリでも調査してみました。

本:文学・評論:歴史・時代小説 は16886冊。
Kindle本:文学評論:歴史・時代小説 は1637冊。
歴史・時代小説の電子書籍化率は1637/16886= 9.69%です。

本:コミック・ラノベ・BL:少年コミック  は60507冊。
Kindle本:コミック:少年コミック  は24082冊。
少年コミックの電子書籍化率は24082/60507= 39.8%です。

やはり他のカテゴリと比較しても絵本の電子書籍化率は低いですね。

ちなみにコミックのカテゴリを見て分かる通り、Amazonではなぜか本とKindle本でカテゴリの分け方が異なっています。



また月刊MOE 2015年11月号に日本でミリオンセラーになった絵本全105冊が載っているのですが、これらのKindle版が存在するか調査したところ
「100万回生きたねこ」
「ベンジャミンバニーのおはなし」
「フロプシーのこどもたち」
「いつでも会える」
の4冊しかありませんでした。
(「 ピーターラビットのおはなし」という絵本は対訳版と呼ばれる英語と日本語の両方が記載されているものだけKindle版が存在します。これも含めるなら5冊です。)

いずれにせよ有名な絵本ですら、ほとんど電子書籍化されていない状況です。

絵本が電子書籍化されない理由としては、以下の2点が考えられると思います。
(1)絵本の主な読者である幼児は電子書籍を読める端末(スマートフォン、タブレット、PC)をほとんど持っていません。そもそも年齢が低すぎると操作できません。
(2)紙の絵本は大判のものが多いので、スマートフォン等画面の小さい端末では字が小さすぎて読みずらくなります。

(1)に関しては親が子に読み聞かせをする分には問題ないですし、(2)は画面が小さくても読める文字サイズにすれば解決します。
最初から電子書籍化を意識した良い絵本を作れば、ライバルが少ない分チャンスがあるような気もします。

電子書籍かどうかにかかわらず、売れる本を作ること自体がそもそも大変ですけどね。




新品価格
¥860から
(2016/11/2 10:41時点)